開催中の展覧会情報
2026年 秋季展

2026年9月17日〔木〕~2027年3月7日〔日〕
開館時間 9:30~17:00(入館は16:40まで)
休館日=月曜日(祝翌日休館)、年末年始
入館料=大人500円/大学生・高校生400円
小中学生300円/未就学児 無料
団体(15人以上)100円引
樂焼玉水美術館(堀川通寺之内上ル、入館料300円)
との共通券 700円
開館時間 9:30~17:00(入館は16:40まで)
休館日=月曜日(祝翌日休館)、年末年始
入館料=大人500円/大学生・高校生400円
小中学生300円/未就学児 無料
団体(15人以上)100円引
樂焼玉水美術館(堀川通寺之内上ル、入館料300円)
との共通券 700円
ごあいさつ
永禄6年(1563)、織田信長は瀬戸を訪れ、優れた陶工六人を選んだといわれます。その後、古田織部はこれに倣ならって、瀬戸の名工十人と京都の名工六人を選定したといわれています。選ばれた陶工はそれぞれ「瀬戸六作」「瀬戸十作」「織部六作」と呼ばれます。
また、この時代に各地で作られた作品の中には、底面などに箆(へら)で刻んだりした記号が付いているものがあります。細かく分類すれば数十種類におよぶといわれますが、不思議なのは、産地が異なる作品に同じような記号が見つかることです。この記号を窯印と呼び、鑑賞の際には景色のひとつとして扱うことがあります。
「六作」や「十作」については、考古学・美術史学の研究者からは、その多くが実在しなかった、いわば伝説的人物であると考えられてきました。窯印についても、信長が六作に窯印を与えたという伝承がありますが、窯印と陶工個人を結びつける確かな証拠は見あたりません。近年の研究でも、生産・流通・管理の過程で利用された記号であることは間違いないものの、具体的に何を指し示し、どのような機能を持っていたかについては、諸説あって未だ決着を見ていません。
確かに信長や織部が名工を選んだという逸話は史実ではないかもしれません。しかし、そのような伝承は連綿と語り継がれ、さらに陶工のうち数人については、略伝が別所吉兵衛の著した「別所吉兵衛一子相伝書」に記載されてもいます。茶の湯の世界では、窯印は「丁字は新兵衛」「十字は茂右衛門」というように、陶工個人と結び付けられ珍重されてきた歴史があります。優れた作品の作者を知りたいというのは、人の自然な欲求でしょう。窯印と陶工個人とを結びつけるのは、事実ではないかもしれませんが、そのような欲求から生まれた、一種の文化であると理解することが可能でしょう。
そこで本展では窯印の現物を展示し、陶工との関りについて、いま一度検討を試みます。はたして個人を示す記号なのか。作品を見くらべてお考えいただければ幸いです。どうぞお楽しみください。
また、この時代に各地で作られた作品の中には、底面などに箆(へら)で刻んだりした記号が付いているものがあります。細かく分類すれば数十種類におよぶといわれますが、不思議なのは、産地が異なる作品に同じような記号が見つかることです。この記号を窯印と呼び、鑑賞の際には景色のひとつとして扱うことがあります。
「六作」や「十作」については、考古学・美術史学の研究者からは、その多くが実在しなかった、いわば伝説的人物であると考えられてきました。窯印についても、信長が六作に窯印を与えたという伝承がありますが、窯印と陶工個人を結びつける確かな証拠は見あたりません。近年の研究でも、生産・流通・管理の過程で利用された記号であることは間違いないものの、具体的に何を指し示し、どのような機能を持っていたかについては、諸説あって未だ決着を見ていません。
確かに信長や織部が名工を選んだという逸話は史実ではないかもしれません。しかし、そのような伝承は連綿と語り継がれ、さらに陶工のうち数人については、略伝が別所吉兵衛の著した「別所吉兵衛一子相伝書」に記載されてもいます。茶の湯の世界では、窯印は「丁字は新兵衛」「十字は茂右衛門」というように、陶工個人と結び付けられ珍重されてきた歴史があります。優れた作品の作者を知りたいというのは、人の自然な欲求でしょう。窯印と陶工個人とを結びつけるのは、事実ではないかもしれませんが、そのような欲求から生まれた、一種の文化であると理解することが可能でしょう。
そこで本展では窯印の現物を展示し、陶工との関りについて、いま一度検討を試みます。はたして個人を示す記号なのか。作品を見くらべてお考えいただければ幸いです。どうぞお楽しみください。
展示品目録
| No | 作品名 | 作者 | 箱書 | 日付・宛先・銘・文句 | 制作年代 |
| 1 | 絵織部 肩衝 大面取茶入 | 苅山宗払 箱書 | 銘「ちょうちん」「十」 (茂右衛門)印 |
桃山時代~ 江戸時代初期 |
|
| 2 | 黒織部 茶碗(窯印入)(陶片) | 5片 | 〃 | ||
| 3 | 織部 茶入(底部陶片) | 元屋敷窯出土品「十」 (茂右衛門)印 |
〃 | ||
| 4 | 美濃伊賀 三足水指 | 「T」(新兵衛)印 | 〃 | ||
| 5 | 絵織部 肩衝 糸目 長茶入 | 「T」印 | 〃 | ||
| 6 | 美濃伊賀 捻貫 耳付水指 | (古田織部目利と有) 「一」(元蔵)印 |
〃 | ||
| 7 | 織部黒 茶碗(陶片) | 「一」(元蔵)印 | 〃 | ||
| 8 | 黒織部 茶碗(陶片) | 「一」(元蔵)印 | 〃 | ||
| 9 | 織部 肩衝 三角茶入 | 「イ」(丈八)印 | 〃 | ||
| 10 | 黒織部 茶碗(陶片) | 「イ」(丈八)印 | 〃 | ||
| 11 | 瀬戸 肩衝茶入 | 「カ」(八郎次)印 | 〃 | ||
| 12 | 瀬戸 肩衝茶入 | 銘「翠松」「Q」(江存)印 | 〃 | ||
| 13 | 瀬戸 肩衝茶入 | 銘「青山」「Q」(江存)印 | 〃 | ||
| 14 | 『別所吉兵衛一子相伝書』 | 別所吉兵衛 著 | 写本 | 江戸時代後期 | |
| 15 | 自筆 書状 | 古田織部(1543~1615)筆 | (文禄元年〈1592〉カ六月頃) 十二日付 |
桃山時代 | |
| 16 | 書状 | 〃 | (慶長十八年〔1613〕)七月八日付 後藤庄三郎光次宛 |
江戸時代初期 | |
| 17 | 自筆 書状 | 〃 | (慶長八年〔1603〕)十月二日付 浅野幸長(紀伊様)宛 |
〃 | |
| 18 | 〃 | 〃 | (慶長十年〔1605〕)二月九日付 | 〃 | |
| 19 | 絵織部 肩衝 耳付茶入 | 銘「雨なだれ」「 |
桃山時代~ 江戸時代初期 |
||
| 20 | 織部黒 茶碗 | 寺尾道可 箱書 | 銘「深山烏」「 |
〃 | |
| 21 | 黒織部 六波文 茶碗 | 「 |
桃山時代~ 江戸時代初期 |
||
| 22 | 黒織部 茶碗(陶片) | 「 |
〃 | ||
| 23 | 織部茶入(底部) | (京都市埋蔵文化財研究所 蔵) | 「二」彫 | 〃 | |
| 24 | 織部黒茶碗(陶片) | 〃 | 「×」印 | 〃 | |
| 25 | 瀬戸黒 茶碗 | 〃 | 〃 | ||
| 26 | 絵志野 刷毛目 茶碗(陶片) | 〃 | 〃 | ||
| 27 | 絵志野 茶碗(陶片) | 〃 | 〃 | ||
| 28 | 志野織部 茶碗(陶片) | 〃 | 〃 | ||
| 29 | 青織部 梅花文耳付水指 | 〃 | |||
| 30 | 青織部 重扇形 向付 | 〃 | |||
| 31 | 青織部 三つ盛角形 向付 | (京都市埋蔵文化財研究所 蔵) | 〃 | ||
| 32 | 織部 花摘香合 | 〃 | |||
| 33 | 織部 南蛮煙管 | 〃 | |||
| 34 | 絵織部 肩衝茶入 | 〃 | |||
| 35 | 志野織部 茶入 蓋 | 〃 | |||
| 36 | 青織部 茶入 蓋 | 〃 | |||
| 37 | 赤織部 茶碗 | (京都市埋蔵文化財研究所 蔵) | 〃 | ||
| 38 | 黒織部 花図茶碗 | 〃 | 〃 | ||
| 39 | 黒織部 楓図 茶碗(陶片) | 〃 | |||
| 40 | 黒織部 茶碗(陶片) | 16片 | 〃 | ||
| 41 | 黒織部 茶碗 | (京都市埋蔵文化財研究所 蔵) | 「十」(茂右衛門)印 | 〃 | |
| 42 | 絵志野 矢筈口水指 | 〃 | |||
| 43 | 書状 | 古田織部 筆 | (慶長十年)二月二十一日付 本願寺教如宛 |
江戸時代初期 | |
| 44 | 美濃伊賀 捻貫三角花入 | 「十」(茂右衛門)印 | 桃山時代~ 江戸時代初期 |
||
| 45 | 美濃伊賀 耳付花入 | 〃 | |||
| 46 | 美濃伊賀 手付水指 | (信濃国上田藩主)松平伊賀守家伝来 | 〃 |

